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2007年10月 7日 (日)

『長い道』 こうの史代

『長い道』 こうの史代 双葉社刊 2005/8/28

 「第九回手塚治虫文化賞新生賞」や「第八回文化庁メディア芸術祭大賞」なんてものを受賞した『夕凪の街 桜の国』は映画化もされ、すごくいい作品だということにまったく疑いの余地もないんですけど。

 しかし、この、『長い道』を読むと、「…こうの史代って、こういう人なんだ…」と感心させられるはめになります。

 『夕凪』の方も、判りやすい原爆の話では決してなかったし。
その日の惨状とか、生々しいものではなく、十年後、そして現在の広島を淡々と描いている感じで。

 しかし、この『長い道』には、なんとゆーか、毒っぽいものがあります。
いや、ちょっとした苦味、かな。

 夫婦なのに、愛情から始まっていない。
とゆーか、飲み屋で知り合ったオヤジ同士が、「やる」「もらう」で結婚するってなんなんすか(笑)。

 旦那の方は、嫁は家政婦がわりの意識しかなく、女好き。でも、道(奥さんの名)さんにはばれないようにあがいたりする。

 奥さんの方は、小さい頃からぼーっとしていて人から頼られたりしたことなかったのでうれしかった、なんて云って、のほほんと、なんとなく居座って、貧乏生活なのに楽しんでいる気配もある、もしかして大物?(笑)

 決して、心温まるおはなしではありません!(笑)
 でも、こういう『偽物のおかしな恋(作者あとがき)』があったりしたら、面白いだろうなあ…とは思います。

 ええ、近所で眺めている分には(笑)。

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