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2006年9月28日 (木)

『レナード現象には理由(わけ)がある』 川原泉

『レナード現象には理由(わけ)がある』 川原泉 白泉社JETS COMICS  平成十八年七月刊

 いやー、長らく待った気がする。
川原さん、本領発揮、って感じです。

 レナード現象ってのは、水滴がぶつかってマイナスイオンを発生するようなことだそうです。
確かに、滝とか、噴水のそばは気分が和みます。
マイナスイオンを利用した家電も花盛りの様子で。

 …でも、マイナスイオンが確かに体にいいかどうかは、全く証明されていないはずなんですけどね、確か。
専門家の集まりでは、マイナスイオンは失笑ネタらしくて、しかも、日本だけでものすごく広まっている『常識』だとか。
そんなのどーでもいいです。なんとなく、と云うのも、人間には必要だ、うん。
「すっきりする」で充分でしょう。それで病気が治ると信じ込んでいるのならともかくとして。

 最近の川原さんは、『ブレーメンII』で、SF調な作品を描き続けておられましたが。一昨年、それも完結し、次はどーいう話かな~と心待ちにしておりました。
でも、なんだか、花とゆめ本誌でばりばり描いていた頃とは少し違って、ちょっと自分の方向を模索しているのかな~? 描く意欲が薄れていたりして…なんて勝手な想像をしていたんです。哲学的なお方だから。

 待ち構えていた新刊の内容は、デビュー作とか、そのあたりの作品を髣髴とさせるもので。
『学園』に戻ってきたね~、川原さん。
SFも大好きだけど、こっちがこの人の本来の居場所である気がします。

 収録された4作品は、同じ学校、知り合いたちがそれぞれの主人公で、まったりとリンクしています。
その中のひとつのラストが、『「だから何?」って感じだけど  ――ま 今はそれで良しとしよう…』
ま、これが、川原作品全般を象徴する言葉なんじゃないでしょうか。

 なるよーになる、なるよーにしかならない。
これは私の座右の銘だけど(笑)、その気分に一番マッチしているのが、この人の描くものが自分にフィットする理由なんでしょうねえ…。
別に、話の解決がついていないとか、いい加減なストーリーだというのではなくて。
肩の力の抜け具合がナイス♪

 しかし、『笑う大天使』の映画の、聖ミカエル学園の制服って、襟と云うか首筋大きく開きすぎてません? この本の帯で見て、びっくりしちゃいましたよ。でも、DVDになったら絶対見てみよう♪

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